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労働ビザってどんなもの?
 スパイ防止に使われたビザの重みを理解しよう
   海外で働くのに絶対必要なのが労働ビザ。でも、そもそもビザとは何なのだろうか?まずはこの点を簡単に説明しておこう。  
ビザとは外国人がある国へ入る前に、その国からもらっておかなくては許可のこと。具体的にはパスポートに押されるスタン
プ、 あるいはパスポートに添付される証紙の形をとる。第一次世界大戦中にスパイ防止のために発達したものといわれ、滞在
目的によっていくつかの種類がある。代表的なのは観光ビザ、学生ビザなど。

  海外で働くのに欠かせない労働ビザも、そんなビザのひとつ。これなしで勝手に働くと不法就労者、つまりその国における犯

罪者として相応の扱いを受けることになる。最悪の場合は逮捕、強制送還、され
にはその国への再入国禁止、といった事態にもなりかねない。もちろん、これは
日本で働く外国人についても同じこと。世界共通ルールであり、違反の代償を甘
く見てはいけない。
    
国ごとに異なるビザの種類・内容
労働ビザの種類は国ごとに異なるので、注意が必要だ。
たとえばニュージーランドの場合、一般的な労働ビザとは別に、日本人相手の観光関連職種に限って日本語通訳者用のビ
ザを発給している。またドイツでは滞在許可を外人局から、労働許可を労働局からそれぞれ取得しなくてはならない。このよ
うに「労働ビザ」をひと口にいっても内容は国によってかなり違うので、就職を希望する国のビザについては事前にしっかりと
研究しておこう。
  いわゆる労働ビザ以外にも、例外的に働くことができるビザもある。たとえばイギリスの学生ビザは、基本的に週20時間ま
 
でのアルバイトが可能だ。ワーキングホリデー・ビザも、年齢ほかの条件
を満たせは期限付きで就労が許可される。
また大半の国では、雇用主が不要な永住権(永住ビザ)を取得すれば、
政府関係の仕事などを除き、ほぼその国の国民と同様に働くことができる。
  この永住権とよく混同されるのが市民権。
永住権が日本の 国籍を残した ままその国に永住できる権利なのに
 
対し、市民権は日本国籍を放棄または離脱してその国の国籍を得ること。
よって永住権を取ってもその国での参政権は与えられないが、 市民権を
取得すれば、これが得られる場合が多い。
一般には雇用主探しがビザ申請への第一歩

 ではそんな労働ビザを手に入れるには、どうしたらいいのだろうか?

  実はどの国でも、外国人労働者の受け入れについては「自国の労働者
の労働機会を奪わない」ことが大前提。よって外国人が労働ビザを取得するためには「国内に代わりになる人材が見つから
ない」ことが条件になる。同じ日本食レストランの従業員でも、和食の専門技術を持った調理師はビザが取れても、ウエータ
ーやウエートレスでは取りにくいのは、このような理由によるわけだ。
    基本的に労働ビザの取得には現地での雇用を保証してくれる企業、つまりスポンサーが必要だ。国によっては芸術などの
専門職種にかぎりスポンサーなしのフリーランスビザを用意していることもあるが、これはむしろ例外的。一般的には雇用主
を見つける前に労働ビザは取れない。よって海外就職の第一歩はスポンサーの発見、ということになる。
  ただ、当人が本当に労働ビザを取れるかどうかは別の話。雇用主が現地の弁護士などを通じて「どうしてもこの日本人では
ないとダメ」と訴えても、国としては「国内の人材で代替可能」という判断を下すことが往々にしてあるからだ。
  いずれにしろ、ビザ取得の手順や審査条件は国ごとに異なる。しかも労働ビザの発給について規定している移民法はどこの
国でも頻繁に改正されるので、最新情報のチェックが欠かせない。
労働ビザと労働許可の取得
 

アメリカ
雇用者が労働省から「労働許可」を取得し、移民局へ提出。移民局の許可証を日本の

アメリカ大使館に提出し、日本で「H−1B」などを取得。
イギリス
雇用主が「正規労働許可」などを取得。これをもって被雇用者が入国する際、パスポー

トに「滞在許可」のスタンプをもらう。
オーストラリア
雇用主が書類申請し、移民局が審査。これにパスした証明書を日本の大使館に提出

し、ビザを取得。


入国後の申請が必要な国
タイ
被雇用者は雇用主の招聘状を持って「ノンイミグラント・ビザ」で入国。入国後に労働社

会福祉省で「労働許可証」を労働局からそれぞれ取得する。
ドイツ
ドイツ 就労目的の日本人は入国ビザが不要。入国後に「滞在許可」を外人局から、

「労働許可」を労働局からそれぞれ取得する。
イタリア
各市の労働局からの「労働許可」を提出して「労働ビザ」を取り、入国後に中央警察

署から「滞在許可」を取得。